息子の喘息についてのブログです。
息子は1歳の頃に「小児喘息」と診断されました。
3歳の頃には、色々重なって一人で入院(3日間)することにもなりました。特に入院は喘息持ちの息子にとってとても辛い経験となり、今現在も時々顔をのぞかせてきます。
様々な思いを経験してきた喘息ですが、今現在、息子は全く喘息発作がでていません。もう1年以上になります。喘息、そして入院とどう向き合ってきたのか、喘息発作がでなくなった理由など、3回に分けてお伝えします。
第3回の最終回は退院後の生活とフラッシュバック、そして喘息に対する向き合い方の変化から喘息発作がでなくなった話(2025年現在に至るまで)です。
本記事おすすめの方。
・喘息持ちのお子さんがいる方
・喘息との向き合い方に悩んでいる方
・小児喘息と診断されて辛い方
退院後の生活
退院が決まった日、病院からは今後2〜3週間は安静が必要という言われていました。
ですので、保育園は3週間休み、自宅療養することになりました。
家に帰ってきた息子は久しぶりの我が家に安堵の様子を見せるも、元気な様子はなく、すぐに座りこみ疲れている様子でした。そして入院ですっかり体力を消耗した息子は布団を敷くなりすぐに横になり、眠そうにだるそうにしていました。
入院する前の元気な息子からは考えられない姿でしたので、それだけ体力・気力とも消耗したんだなと感じさせられました。
食欲もありませんでした。消化の良いものをとおかゆだったりを用意しましたが、退院して2〜3日はあまり食べずに残してすぐに横になる…そんな生活でした。
1日中、横になる静かな息子を見て、退院できた喜びとともに、まだまだ治りきっていないんだなと不安な思いにかられていました。
“体力、免疫力がガクッとさがっているので、感染症には気を付けてください”
“体調が悪化するような場合はすぐに病院にきてください”
そう病院から言われていましたので、菌をなるべく持ち込まないように家族全員、手洗い・うがい・消毒を徹底していました。
“また前みたいに青い唇の苦しそうな息子に戻ったらどうしよう”と不安で仕方ありませんでした。
1週間ほど経つと、息子は少しずつ元気になっていきました。
テレビを見る元気が出てきて、少し身体を動かすようになり、ご飯を食べる量も増えていきました。安堵する気持ちが大きくなっていきました。
回復スピードは大人以上に速いと言われる子どもです。
2週間も経つと元気に話したり、長女と遊んだり、動き回れるようになりました。
動き回りすぎて、咳が止まらなくなるなんてこともあり…(苦笑)“頼むから落ち着いてくれー”と何度も思いました。
“またぶり返したら・・・”と不安をよそに息子は駆け回ります。
“元気になった証拠”と思いつつも、ブレーキはまだまだかけられない年齢だったので、その都度休憩をするよう促して過ごしていました。
3週間も経つと、すっかりいつもの息子の姿に戻っていました。
“外に行きたい”という息子の思いもあって、日中少しの時間庭に出て遊んだり、マスクをして家の周りをぐるっと散歩なんて日もありました。
日に日に元気を取り戻す息子に、とても安心し、元気になってくれて良かったと感無量な思いになりました。
退院後のフラッシュバック
退院後、元気になっていく息子に安心する反面、心配なことがありました。
それは夜中になると、急に泣き始めること。
最初の2〜3日、そして1週間くらいは入院中1人で寝ていたこともあり、寂しくなってしまったのかなと軽く考えていました。
ですがある時、夜中やお昼寝時に急に泣き出し、抱っこしても何をしてもパニックに。。。30分以上、大声で泣き“イヤダ、イヤダ、、、”と言い続けます。そして身体を擦り、声をかけ続けて周りの状況が目に入るとやっと落ち着く。寝ぼけていたのかとも思いますが、寝ぼけて30分は長い…。
夜泣きもまったくしなかった息子が、急に夜中やお昼寝時に何かを思い出したように泣く姿に、
“ベルトで固定されて寝ていた”ことを思い出した“フラッシュバック”なのかもしれないなと思うようになりました。
そして“これは完全にフラッシュバックだ”と確信に変わる出来ことが起こります。
それは車のシートベルト。
両肩をホールドするタイプのチャイルドシートで寝ているときに起こりました。
いきなりうなされ始め、暴れ出した息子。“外してー!外してー!”と泣き叫びます。
運転中の私は何が起きたのか分からず、いくら声をかけても聞こえない様子だったので、1度車を路肩に停めました。声をかけてもベルトから必死に逃げようとする息子をみて、これは思い出しているんだなと瞬時に理解しました。とりあえず、ベルトを外して抱っこしながら落ち着くのを待つしかありませんでした。
この時、息子の病院での苦しさを垣間見たような気がして心が苦しくなりました。
フラッシュバックとして出てきてしまうほどの経験をさせてしまったのだと後悔しかありませんででした。
それからというもの、車に乗せることが怖くなってしまいました。起きている時は大丈夫ですが、まだ3歳、、、。寝てしまうことも多くて、その度に起こるフラッシュバックに毎回ハラハラしていました。
長女も急に泣き叫ぶ弟にどうすることも出来なくて、困惑するばかり。。。
そして危ない場面も出てくるようになりました。寝ぼけてベルトを外してしまうのです。
急には止まれない車を運転しながら、急にミラー越しに見えていた息子が姿を消すことはとても恐怖でした。危険のため、動揺して注意してしまう自分もいました。また、隣に座っている長女にベルトをおさえてもらうなんて日もありました。
フラッシュバックの頻度は日に日に減っていったものの、2025年現在もまだ時に現れます。
やはりシートベルトの時にパニックを起こしてしまうのでその時は慌てず、深呼吸しながら息子の問いに答え、ベルトを外しながら抱っこして落ち着くのを待つようにしています。
喘息との向き合い方の変化
息子が退院し自宅療養期間を経て、いつも通りの生活に戻っていきました。
それからは私の中で“喘息”は恐怖に感じていたので、風邪を引いてくると同時に、敏感に反応していました。
風邪を引き始めはピリピリと張り詰めていたと思います。
でも、その状態が続けば続くほど、敏感に反応している自分に疲れを感じ始めます。
“いつまで気を張っていなければいけないのだろうか…”
“何年この状態が続いていくのだろうか”
少しずつ心がすり減って、だんだん息子と向き合うのが辛く感じるようになりました。
そして風邪を引かなければいいのでは?と極端な考えになり、一時期はちょっとでも症状が現れるとすぐに病院に行き薬を飲むという生活をしていました。
でも、結局は薬で治ってもまた風邪をもらってくるの繰り返し。
いたちごっこのように感じていました。
そしてそこから抜け出せないかと、
“喘息になる前に何かできるこことはないか”
そう考えるようになりました。でも調べても分からず、病院に行けば大量の薬を処方されるだけ、、、解決策は見えませんでした。
一つ、希望をもったのは、その時北海道に移住を決断していたこと。
北海道の自然環境の中で、もしかしたら良くなるかも?と淡い期待をもっていました。
移住して良くなったのかと言われればそうではありませんでしたが、移住した先で運命的な出会いがありました。それは“喘息を薬を飲まずに治した”マエマコさんです。
移住先で自給自足もしたかったので、自給自足フィールドを探して参加したらそこにマエマコさんがいらっしゃいました。
“自然療法という方法で喘息がよくなった”という話を聞き、初めは“本当なのかな”“薬を使わずに治るの?”と疑問をもっていました。(マエマコさんすみません)
相談する勇気もなかったのですが、北海道での病院探しや慣れない環境での生活も加わって自分の心も疲弊してきて悪循環になりつつあったので思い切って相談してみることにしました。
そしてそこで初めて知ったのが自然療法というお手当です。
喘息だけではなく、身体の根本的な部分のケアも教えていただき自然療法のことなど何も知らなかった私は、内容に驚きました。
こんなに身近なものでできるのか、、、出来たら楽だな、、、と思う反面、本当に良くなるのかな、、、と期待と不安をもちつつ、“やってみないと分からない”という気持ちと“なんとかできるのであれば”という思いで試してみることにしました。
自然療法を試してみて
息子の喘息のケアに対しては身体の中から良くしていくことが大事であると言われました。
食べ物に気をつけること、食べ方を工夫すること、などアドバイスをいただきました。
詳しくはこちらのブログ↓↓に書いてありますので気になる方はお読みください。

そして、自然療法を始めてみて、思ったことは始める一番最初が大変だということ。
準備するのが大変ではなく、症状が出てもそれを観察していく忍耐と気力が必要だということです。
今まで薬ですぐに抑えていた症状が長続きするわけです。薬のようにすぐに効くわけではなく、徐々に効いてくるのが自然療法。
もどかしい、なんとかしてあげたい、苦しい息子の姿を早く楽にしてあげたい、、、
そんな思いと葛藤しながら子どもと一緒に耐えるんです。
耐えられずに薬に頼った時もありました。
それでも自然療法を続けようと思ったのは、症状を観察する忍耐と気力が身についたことで感じた事があったからです。
それは“子ども自身に自然治癒力がある”ということと、“それを信じられていなかったのは私だった”ということです。
自然療法を始めて、症状が長引く中でも極端に悪化することはありませんでした。これは息子の場合なので一概には言えませんが、“子どもには子どものペースで治す力がある”のではないか、、、そう思えた瞬間、続けてみようと思いました。
そして風邪を引く度に、自然療法を試していった結果、不思議な程に症状は長引かなくなり、そのうち風邪を引いても悪化しないで治るようになっていきました。
そしていつの間にか、喘息になることもなく喘息発作がでることもなくなりました。
自然療法を始めてからは1度も発作はでていません。
このおかげで喘息に気を使う生活から一気に解放されました。
子どもの身体の中で菌と戦う力をすぐに発揮できるようになったんだと嬉しくなりましたし、息子にはこの自然療法が合っていたんだなと思い、やってよかったなと思いました。
それからというもの、風邪自体を引くことが少なくなり、引いても鼻水と軽い咳でおさまっています。薬を飲まなくても自分の力で治してしまうんです。本当に丈夫になったなと思います。
まとめ
今回は退院後の生活とフラッシュバック、そして喘息に対する向き合い方の変化から喘息発作がでなくなった話をお伝えしました。
退院してから半年くらいは敏感に反応して生活していた期間がありました。ですが、それは子どもにとっても私にとっても心地よい時間、空間ではありませんでした。常に緊張状態にあり、心が疲弊・・・。
“どうして喘息になってしまったんだろう”
“喘息にならなければ…”
とネガティブな日々が多かった気がします。息子のフラッシュバックに関しても何かできることはないかと現在も模索してますし、後悔がないと言われれば嘘になりますし、ふと落ち込むこともあります。
それでもその経験を経て、自分の考え方が変わっていったこと、そして環境を変えて出会えた自然療法で喘息発作がでなくなったことは良かったなと感じています。
息子が喘息と診断されてから、色々苦しかった4年間。
そして自然療法に出会ってその苦しさから解放された1年間。
この5年間、振り返ると正直苦しいことのほうが多かったなと思いますが、解放されたこの1年間は本当に幸せですし、楽しく生活できています。
今思うことは、全ての経験がここまで繋がってきているなと感じるとともに、自分の考えを表に出して“変える勇気をもってそれを実行できたこと”が良かったなということです。
“何もできない・・・”と感じることでも“できることはある”ということ。
一歩を踏み出してみると見ている景色は変わります。
スムーズにいかなくても立ち止まってもいい。それでも“なんとかしたい”という思いで進んでいった先にまた違うものが待っていると思います。
ここまで息子の4年間についてお話させていただきました。たった4年ですが、様々な葛藤があった4年。とても濃かったです。息子にとってもきっと濃かった4年。よく頑張ってきたなと思います。これからの人生の方がはるかに長いので、この経験がいつか良い方向に役立つといいなと思っています。
現在、息子は6歳になります。(2025年)
喘息発作は全く出ていません。寛解したかどうかはよく分かりませんが、治ったといっていいほどの元気さを日々見せてくれています。息子の喘息がよくなった要因は“身体が丈夫になったこと”だと思いますが、丈夫になった要因は、色々なものを試したからだなと感じる部分が大きいです。
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今回で最終回になります。このブログで少しでも同じような環境の方に届き、一人じゃないことを感じてもらえたら幸いです。行動してみることで見えるものがきっとありますよ。
最後までお読みいただきありがとうございました。